- 塾経営
塾のフランチャイズの選び方は?おすすめ加盟先や開校するためのステップも解説
「フランチャイズ塾を経営するとしたら、どの加盟先を選べばいいのだろう?」とお悩みではないでしょうか。
実際にフランチャイズを選ぶ際には、多くの塾が存在し、そのどれもが素晴らしいサポートや成功事例を謳っているため、選択も簡単ではありません。
一方で、選択を間違えば、投資した資金と時間が水の泡になってしまうかもしれないという恐れもあります。
そこで、この記事では、塾のフランチャイズ選びから、開業までの全ステップを、わかりやすく解説します。
どのフランチャイズが自分にとってベストなのか確認してください。
塾のフランチャイズの仕組み
塾のフランチャイズは、本部と加盟店が契約を交わし、グループとしての経営を行う仕組みです。
具体的には、加盟店が本部に支払う加盟金と引き換えに、本部のブランド力やノウハウを利用できるというメリットがあります。
塾業界ではこのフランチャイズ形式がよく採用されており、多くの知名度のあるフランチャイズチェーンが存在します。
一般的に、塾のフランチャイズを利用するメリットは、以下のとおりです。
- 新規で塾を開校する際のリスク軽減
- 教育の質を維持しつつ、経営の効率化
- 生徒や保護者からの信頼獲得がしやすい
一方、特定のカリキュラムや運営方針に強く縛られることや、ロイヤリティの負担がデメリットとして挙げられます。
このため、塾のフランチャイズで事業を展開する際には、本部との関係や各種の条件をしっかりと理解し、自身の塾経営に適合するか検討しましょう。
塾フランチャイズの選び方・見分け方
塾フランチャイズを選ぶ際は、以下の3つのポイントを押さえておくべきです。
- 知名度が高いか
- 本部のサポート体制はどうか
- ロイヤリティは適正か
それでは、それぞれのポイントを1つずつ解説します。
知名度が高いか
フランチャイズの選び方の中で、重視すべきポイントの1つが知名度の高さです。
知名度やブランド力に問題があるフランチャイズでは、集客のためにより多くの時間や労力が必要になります。
覚えやすい名前、長年にわたり築いてきた信頼感、地域での認知度など、より多くの生徒を引き寄せるフランチャイズを選びましょう。
例えば、「全国に校舎を展開して地域で高い実績がある」や「オーダーメイドの指導プランで知られて口コミでの評判も良い」などです。
知名度が高いというのは、既に確立されたカリキュラムや成功した実績がある証でもあります。
塾のフランチャイズを選ぶ際は、よく調査して情報を集めた上で、地域社会に根ざした信頼できる知名度の高いフランチャイズを選ぶことが、成功への第一歩です。
本部のサポート体制はどうか
また、塾フランチャイズを選ぶ際は、本部のサポート体制にも目を向けます。
具体的に、各社で異なるサポートは以下の通りです。
- 新規開校準備のサポート
- マーケティングや広告戦略に関する支援
- 経営者向けの継続的な教育
- オペレーション全般にわたる手厚いサポート
加えて、マーケティングに関するサポートが充実していると、地域に合った集客方法も学べます。
こうしたサポートがあるかどうかは、特に運営初期において加盟者の負担を軽減し、安心して事業を進める基盤となります。
ロイヤリティは適正か
最後に、フランチャイズ契約においてはロイヤリティの適正さも重要です。
適正なロイヤリティは、長期的に安定した塾運営に不可欠な要素であるため、契約前の詳細な確認が推奨されます。
ロイヤリティの形式には以下のようなものがあげられます。
- 手数料形式
- 固定費形式
- 成果報酬型
例を挙げると、固定月額のロイヤリティを設定し、経営者の予測可能な運営をサポートするなどです。
一方、成果報酬額型では、生徒数に応じたロイヤリティーを採用しているケースもあります。
共通するのは、どちらも適正な支払額を明確にしており、経営者が財務計画を立てやすくなっている点です。
フランチャイズを選ぶ際は、どの程度のロイヤリティが無理なく支払えるのか、還元されるサービス内容と比較して納得感があるのかを比較してください。
塾フランチャイズのおすすめ加盟先5選
塾のフランチャイズを開業する際におすすめの加盟先は、以下の5選です。
- 秀英予備校
- 個別指導アクシス
- 松陰塾
- 明光義塾
- ITTO
それぞれの加盟先は、長年にわたる運営実績、独自の教育コンテンツやサポート体制など、多角的な視点での強みがあります。
各塾フランチャイズの詳細な特徴やサポート内容について、詳しく説明します。
おすすめ加盟先①:秀英予備校
創業40年以上の実績を誇る秀英予備校は、全面的なサポート体制で塾フランチャイズの加盟先としておすすめです。
個別指導と映像授業を通じて、生徒1人ひとりに合わせた教育プロセスを提供し、明確なターゲット設定で集客しやすい価格設定が良いでしょう。
秀英予備校の強みは、以下のとおりです。
- 全面サポート体制:開校前の徹底した市場調査、物件選定から内装・レイアウトのアドバイスまで、開業に至るまでのサポートが手厚い。資金計画に関する相談からファイナンスの支援まで、フランチャイズ本部が窓口となり万全のバックアップを提供。
- 効率的な運営モデル:映像授業により、多くの指導員を雇用する必要がなく、労働コストを削減可能。必要なのは適切なターゲットに合った授業料設定により、地域社会のニーズに応じた集客が必要。
加えて、塾運営のノウハウや、映像授業の質の高さが保証され、経営上も費用面と効率面で優位に展開できる点もポイントです。
おすすめ加盟先②:個別指導アクシス
教育環境や顧客ニーズの変化に合わせた教育サービスを提供する個別指導アクシスも、塾のフランチャイズとしておすすめです。
毎年のサービスの見直しを行い、革新的な学習コンテンツを提供しています。
特に、「Axisのオンライン家庭教師【1対1】」というサービスは、現役の東大・京大生を家庭教師として提供し、他にはない独自性が評価されています。
優秀な講師の採用・育成に苦労している場合、独自開発のコンテンツがあれば高品質な指導を実現できるため、メリットは非常に大きいです。
アクシスの強みは、以下のとおりです。
- 教育サービスの充実:最新のICT技術を駆使した教育コンテンツが生徒の学習意欲を高め、視聴環境を改善。東大生や京大生など、質の高い講師陣による直接指導ならではの教育サービス。
- 優れた講師陣:生徒とオンラインで繋がり、アクシスのオンライン個別指導では一流の大学生の指導を受けることが可能。
このように、個別指導アクシスは生徒たちに最先端の教育を提供し、経営の安定にも繋がるフランチャイズです。
おすすめ加盟先③:松陰塾
次のおすすめフランチャイズ加盟先が、初期費用の低価格化やロイヤリティゼロ円の仕組みを実現している松陰塾です。
独自の自立学習システム「AI-Showinシステム」を活用して、指導者不在でも高い学習効果が期待できます。
また、従来型の個別指導塾に必要な大規模なブースや施設投資が不要です。
松陰塾の強みは以下のとおりです。
- 低コストでの運営:不要な指導員の人件費、広大な施設にかかるコストを削減。効率の良いスペース利用により、経営負担をより小さく抑えることができる。
- 先進的な学習システム:AI技術を取り入れた自立学習システムにより、塾の運営がよりシンプルかつ効率的。
塾経営において初期投資やランニングコストの削減は大きな利点となるため、大きな魅力です。
おすすめ加盟先④:明光義塾
明光義塾は、教室数No.1の実績を持ち、TVCMによるブランド力の向上によりおすすめできる塾フランチャイズの加盟先です。
約600万円の初期費用で低リスクなビジネスモデルを採用し、加盟・開校前の無料コンサルティングを行っています。
また、本部やスーパーバイザーによるフォローアップなど、万全のサポート体制が整っている点も大きなメリットです。
明光義塾の強みは、以下のとおりです。
- 認知度と信頼性:広告宣伝によりブランド力が高く、広範囲にわたる教室網を持っているため集客力が強い。
- 充実したサポート体制:開校前の無料コンサルティング、定期的な研修、開校後の手厚いフォローアップサービス。フリースタンディング(1つの区画(土地)に1つの店舗が独立して出店する形式)で営業日・時間などが自由。
こうした特徴により、明光義塾では塾を開校しやすい環境が提供され、スタートが不安な塾経営者に手厚いサポートが期待できます。
おすすめ加盟先⑤:ITTO
最後におすすめするのが、全国で圧倒的なブランド力を誇るITTOです。
「7つの習慣J®」を使った差別化プログラムを完備しており、その他塾にはない独自性を強みとしています。
生徒数が20名になるまでロイヤリティは0円という点も、塾フランチャイズ経営をはじめるにあたってのハードルを大幅に下げています。
ITTの強みは以下のとおりです。
- 差別化できる教育プログラム:「7つの習慣J®」を採用することで、他にはない教育内容を提供し、生徒への魅力を高める。
- はじめやすいフランチャイズシステム:生徒数20名までのロイヤリティ無料化により、初期の運営でリスクを減らしてはじめられる。授業ロイヤリティも7%と低い。
ITTOには、設立当初から充実した塾のブランド力とサポート体制が整っており、教育業界での成功を目指すには非常に適した加盟先です。
フランチャイズ塾として開校するための5ステップ
フランチャイズ塾を成功させるために、以下のステップで進めるのがおすすめです。
- 情報収集を行う
- 開校場所や開校時期を決める
- フランチャイズの加盟審査を受ける
- 開校準備をする
- 開校
以下で、それぞれのステップを詳しく解説するので、フランチャイズ塾の開校に向けて確実に前進するガイダンスとしてご活用ください。
ステップ①:情報収集を行う
フランチャイズ塾としての成功の第一歩は、広範囲にわたる情報収集から始まります。
フランチャイズ加盟を検討する際には、複数の塾本部への直接電話や公式サイトからの問い合わせが有効です。
各塾が提供する教育の質や独自の教育方針、開校までの手厚いサポート内容、そしてフランチャイズシステムの詳細を深く理解できます。
次に、説明会や見学会への参加も有効な手段の1つです。
実際に先輩オーナーの声や、具体的な運営スタイルを確認できます。
さらに、自身が直面する可能性のある課題や実践的な学習指導のアプローチを学ぶことができます。
いずれの方法においても、以下の情報を集めると判断基準にしやすいです。
- フランチャイズ塾のブランドと実績:どれだけ知名度があり、成果が認められているか
- 運営サポート:加盟後の本部からのフォローアップの有無やその具体性
- 初期費用と月額のロイヤリティ:経済的な負担や契約条件の明瞭さ
- 教材とカリキュラム:どの教育コンテンツを提供しているか、またオリジナリティはあるか
それぞれを緻密に比較し検討することで、自身の塾開校に向けた明確なビジョンを描くことができます。
ステップ②:開校場所や開校時期を決める
フランチャイズ本部への加盟が決定したら、具体的な事業計画の策定に移ります。
この段階では、開校場所や開校時期の選定が極めて重要です。
場所の選定には、交通の便、競合他塾の有無、地域社会の学習ニーズなど、多角的な視点が必要とされます。
いずれの視点からもしっかりと検討し、それぞれを織り交ぜた地域密着型の戦略を立てる事が、塾経営の成功に直結します。
また、開校時期の決定にあたっては、学校の学期や進学時期を考慮することも肝心です。
例えば、新学期の始まりと同時期や、長期休暇の始まる前後が新規生徒の募集には絶好のタイミングと言えるでしょう。
ステップ③:フランチャイズの加盟審査を受ける
場所や時期が決まれば、加盟希望のフランチャイズ本部による審査を受けます。
通常、この審査では経営者としての経験や資質が問われますが、教育業界における情熱やビジョンの共有についても評価されます。
審査に通過すれば、加盟契約を結び、初期費用を支払うことで正式な加盟が成立します。
ステップ④:開校準備をする
加盟が成立したら、開校準備です。
開校準備とは、教室の物理的設備だけでなく、教育内容や運営体制の構築も含まれます。
一般的に、フランチャイズ本部では、塾運営に関する研修が提供されるため、開校準備のために参加しましょう。
研修を通じて、授業運営、マーケティング戦略、経営管理などを知ることができます。
これに加えて、教室の設備準備、教材の整備、講師の採用と研修、そして生徒の獲得を目的とした宣伝活動も必要です。
ステップ⑤:開校
準備が整ったら、ついに塾を開校します。
開校後は、生徒数増加のための取り組みを持続しながら、本部への月々のロイヤリティを支払う形でフランチャイズ塾の経営が始まります。
なお、開校に際しては、従業員や講師、生徒へのオリエンテーションを丁寧に実施し、塾としての方針や目標を共有することが大切です。
そして、継続的な塾運営の成長と品質の維持に努めることが、長期的な成功に繋がる重要なポイントです。
塾のフランチャイズ経営に必要な費用相場
塾のフランチャイズ経営に興味を持たれている方は、以下の費用相場を頭に入れておくことが重要です。
- 加盟金
- 保証金
- 店舗関連費
- 研修費
- ロイヤリティ
- 運営資金
これらの費用を考慮し、十分な準備をしておくことが成功への鍵となります。
以下で各項目について、詳細に解説します。
相場①:加盟金
加盟金は、本部の運営ノウハウを使用し、サポートやブランド名を利用するための費用です。
一般的には、100万円から300万円程度が目安とされています。
この加盟金は、学習塾のフランチャイズ経営をはじめる際に不可欠であり、加盟金の相場は本部により大きく異なります。
例えば、大手の有名な学習塾フランチャイズでは、この加盟金が高めに設定される傾向にあり、その分、ブランド力やサポートの質が高いです。
しかし、中には初期投資を抑えたい方向けに、低額の加盟金を設定しているフランチャイズ本部もあるため、調べておくと良いでしょう。
相場②:保証金
保証金は、加盟する本部によって必要な保証金の額は異なりますが、一般的な相場は約50万円とされています。
塾のフランチャイズ経営において本部に対し、一時金として預ける費用であり、万が一の支払い不能に備えるための安全策です。
さらに、初期の投資リスクを下げるために保証金を不要とするフランチャイズ本部もあり、加盟しやすい環境を提供しています。
相場③:店舗関連費
店舗関連費として、開業の際にはそれぞれの初期投資として約350万円が相場です。
店舗関連費には、学習塾の物件取得費や内装・外装工事費などが挙げられます。
物件をゼロから探す場合や新たな場所で開業を考えている場合には、この費用を見越しておく必要があります。
また、フランチャイズ本部によってはそれぞれの費用を支援するケースもあり、開業時の負担を軽減できるため確認しておきましょう。
相場④:研修費
研修費の相場は、約60万円が目安です。
加盟塾のフランチャイズでは、自身が講師として直接指導する場合はもちろん、外部から講師を雇用する場合もその研修費用が含まれているかを確認します。
研修を受けることで、日々の塾運営や教材の選定、講師の教育方針などを学ぶことが可能です
生徒へ質の高い指導を行い、学習塾を経営するための知識を身につけるための研修は、フランチャイズ経営の成功に不可欠な費用です。
相場⑤:ロイヤリティ
ほとんどの学習塾フランチャイズでは「売上歩合方式」を採用しており、売り上げの10%から30%をロイヤリティとして支払います。
ロイヤリティは、学習塾フランチャイズ本部に支払う月額の使用料であり、簡単に言うと、ブランドやシステムの利用料です。
例えば、月間売上が100万円の場合、ロイヤリティとして10万円から30万円を本部へ支払うことになります。
定期的な出費となりえるため、フランチャイズ運営を検討する際には予算計画に盛り込むべき重要な費用です。
相場⑥:運営資金
塾のフランチャイズ経営には、上記の初期費用以外にも、運営に必要な資金を計画する必要があります。
開業後の運営資金には、人件費や賃貸料、教材費などが含まれ、これらは塾運営を継続するための基本的な経費です。
そのため、最低でも開業までに3か月分の資金を準備しておくことが推奨されます。
- 講師の人件費:1か月あたり数十万円
- 物件の賃貸料:数十万円から数百万円
- 教材費:数万円から数十万円程度
など、それぞれの予算をしっかりと算定し、健全な財務計画を立てることが安定した経営につながります。
入念なリサーチのうえで塾フランチャイズの加盟先を選ぼう!
加盟先の選定には複数の選択肢があり、それに伴う費用やサポートの違いを理解した上で、入念なリサーチを行い最適な選択をしましょう。
- 塾フランチャイズの仕組みとメリット・デメリットを把握する
- 加盟先の選定時には、知名度、サポート体制、ロイヤリティを重視する
- 開校準備から経営に必要な費用の相場を事前に知っておく
フランチャイズ運営に限らず、塾経営には、不確実性が伴うものです。
そのため、自らの希望や将来性を考えて個人・フランチャイズのどちらが向いているのかを考えてみると良いでしょう。
manaboでは、塾経営で他社と差をつける「24時間365日利用可能なスポット指導アプリ」を提供しています。
フランチャイズを含め、独自性を出す際の参考としてぜひご覧ください。
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